大日本茶道学会

令和4年11月:サステナビリティ

 世界的に化石燃料でなく、天然ガスにエネルギーを切り替えようとしたことが、今年のエネルギー危機の遠因であるともいわれています。その遠因をさらにさかのぼれば、地球温暖化対策ということになります。

 地球温暖化の問題は、全人類に「持続可能性」という視点をもつことを喚起しているという点で重要ではないかと思います。

 電気自動車が、走行時に二酸化炭素を排出しないのは、良いとしても、製造時には、ガソリンエンジン車よりも二酸化炭素を排出するので、電気自動車の使用期間が短いとかえってガソリンエンジン車よりも、二酸化炭素の排出量が多くなるという議論を聞いたことがあります。

 その時、発電コストが安いといわれた原子力発電も、廃炉にかかるコストを考えれば割高になるという議論と似ていると思いました。

 それぞれの正否に関しては専門的な判断が必要でしょうが、素人にも「効率」を図る際には、どれだけの期間で比較するかということが重要だということはみえてきました。比較する期間をどうとるかに関してのコンセンサスが得られないにくいことが、問題を複雑にしているのでしょう。

 「太く短く」、「細く長く」という言葉が、生き方についても使われますが、自分の生き方の決定権は自分に託されています。年越しそばではありませんが「細く長く」派が多数を占める傾向は、長寿化とともにさらに強まっているように感じます。

 何かを学ぶ際にも、すぐに役立つ「知識」よりも、あとから効いて長く役立つ「知恵」が求められているのではないでしょうか。

 文化に触れるときにも、その表面を味わうだけでなく、それが伝えてきた「知恵」を身に着けようという意識をもつことが私たちの人生を豊かにしてくれるように思います。

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