「お茶から広がる和の世界」が私たちの使命です。
仙樵居士が、目的を掲げて大日本茶道学会を起こした時の精神が、現在のミッションステートメント
に受け継がれています。
さらに、それを一言で「お茶から広がる和の世界」に集約しました。
「わが社が社会で実現したいものを言い表したもの」が使命であると経営学では定義されています。
その意味でも「お茶から広がる和の世界」は、私たちの使命なのです。
提唱した当初、「お茶から広がる和の世界」とは、個人に向けては、お茶を通じて日本文化の
さまざまな領域にも自分の関心が広まっていくことを喜びにしてください。学校等に対しては 、
「お茶を素材にして日本文化の教育ができますよ」という意味を主に込めていました。
ところが、日本文化に関わるいろいろな職業の人々と活動を続けていく中で、お茶に取り込まれて
いることで伝統が守られているという側面に気が付かされています。
「お茶から広がる和の世界」どころか、「お茶が守る和の世界」という状況にも接することが
あります。しかし、守るだけではなく、やはりその領域も茶をきっかけにしてひろがっていって
もらわなければ、日本の文化の未来はありません。
一言にまとめたのだから、いろいろな意味が詰め込まれていると思って、私たちの使命
「お茶から広がる和の世界」を受け止めてください。
会長 田中 仙堂 (平成30年11月発行 会報「えんじゅ97号」掲載)